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県会かわら版第40号

西原しげきの県会かわら版 2004年2月20日発行

     

平成16年度予算審議が始まります
〜 一般会計総額 1兆1640億円(前年比△1.1%)〜

 

いよいよ平成16年度予算を審議する2月議会が2月24日から始まります。
そこで、今回の予算審議に当たってのポイントを考えて見ます。
身を削る改革しかない! 
 国の「三位一体改革」は、国庫補助金の減額、地方交付税の大幅抑制、減った分に見合う(?)税財源の移譲と三つを一緒にして地方の行財政に大変革を迫っています。
「予算が組めない!」
「全く地方切り捨てだ!」
そう叫んでみたところで現実は現実です。
 本県でも平成15年に1890億円あった国からの地方交付税が平成16年度には290億円、率にして15%減ります。
もちろん、税源の移譲(所得譲与税)によって減った分の80%程度は確保できるわけですが、それでも今後引き続き更なる廃止・縮減を国は実施してきます。
 県も市町村も身を削る改革しかありません。
国に求めるもの 
 私たちは、国に補助金の廃止に当たっては、県の権限で使える税源の移譲(所得税とか消費税)を実施するよう求めています。
 地方交付税の削減に付いても、サービスを提供するために最低限の基本方針を明確にした上で、急激にやるのではなくて5年程度の中期的見通しでやるよう求めています。
 私たちの静岡県は自らの責任で選択できるようなシステムを作りたいと考えています。
行財政改革の徹底
 現在、私は県の行財政対策特別委員長をしています。
そこでは、2点に絞って議論をしてきました。
 市町村合併や政令市による行革と広域連合や政令県構想などによる行革を着実に進める。
 もうひとつは、現在の県の制度や組織の大胆な改革です。

【合併と広域連合】
 「合併による合併特例債」や「交付税の10年保障」は当初考えられていたほど期待できない事は、三位一体改革が出てきたことで明白です。
 国の財政は誰が見ても改善されないでしょう。幻想を捨てて、現実的な「行政サービス」の原点の追及を考えるべきです。
 その場合、効率的な手法として、今までの広域事務組合を拡大した広域連合が考えられます。連合に「県」が加わってサービスと効率をさらに追求しようと言うものです。消防防災や介護保健サービス・病院経営などはすぐ具体化できます。将来は、土木・農業・観光など広範囲でも可能です。

【制度や組織について】
 いくら広域にしても「役所」では効率が悪いことがあります。
 「民間で出来ることは民間に!」これが基本です。
 公立高等学校の建設から運営までPFIと言われる制度を採用します。県は、民間で建設して管理運営する建物に毎年賃貸料や運営費を支払います。
  県営公園や県営会館など公共施設の管理運営を民間に一括で委託します。今までは公営の施設の管理は民間が出来ませんでした。しかし昨年法律が変わって民間が役所に変わって一括で管理できるようになりました。横浜市では市立病院までも「民間委託」しました。
 監査業務の50%を公認会計士にアウトソーシングします。昨年の「不正経理」の反省から「透明性」と「専門性」「効率性」を図ります。
 公開と説明責任を果たせるよう、これからも徹底した行財政改革を石川知事に求めていきます。

予算の重点:4k 環境・健康・教育・交流
【環境】
 循環型社会!あらゆるものがリサイクルされてきました。いよいよ自動車が完全実施されます。今年の目玉は「浜名湖花博」です。


4月8日開幕〜10月11日まで!
午前9時半から夕方5時半まで(夏季は1時間延長)
急ピッチで整備中の園内と浜名湖
 

【健康】
 少子化対策・虐待児の一時保護体制の強化・小児救急医療体制(医師)など人的強化をします。がんセンターや県立総合病院の充実を図ります。
 健康条令を検討していますが、「たばこの受動喫煙の防止など」については異論も出ていて現在検討中です。

【教育】
 最終的に調整が難航しましたが、中学1年生対策です。
校長の判断で、習熟度別を含めて「少人数学級」が可能になります。すでに小学校1年生の支援で実績がありますが、さらに中学など幅広く実施されるよう検討します。
 私学への助成も充実させました。公立と私学の格差是正に向けて議論を深めていきます。

【交流】
道路・港・空港の整備やさらにIT環境の整備を促進します。
 合併支援重点道路整備事業を新設しました。合併して大きくなった地域間を結ぶ交流道路整備を支援します。
 御前崎港と清水港のコンテナターミナルが同時に完成しました。知事が先頭に立って利用促進でがんばります。
 空港の必要性は「成田」や「関西空港」から相互乗り入れの要請がくるなど期待は高まります。しかし問題は用地取得です。今年は、これへの対応です。
 ITなどの情報基盤整備が静岡県は遅れています。NTTやケーブルテレビ会社との連携を深めて格差是正に積極的に取り組みます。

待望の御前崎港コンテナターミナルが完成!    
 1月31日、御前崎港のコンテナターミナル完成式典が挙行されました。石川知事からは、「県が先頭に立ってポートセールスをやる!」と御前崎港の利活用にさらに積極的にかかわる宣言がありました。
 荷主を代表して挨拶をしたスズキ株式会社の鈴木修会長から「うちの荷物は全部御前崎港へ持ってくるつもりで!」と、これ又、力強い挨拶がありました。
【御前崎港の将来性は】
 中西部の企業の皆さんにとって「清水港」や「東京港」さらに「名古屋港」へ行くよりも、時間的に短い御前崎港への期待は大きなものがあります。また、外洋に突き出た御前崎港は船舶の航路に近く、船会社にとっても便利です。
 一方、消費地に遠い、荷役体制の不備など課題もありまので、特に運送・荷役関係者と協力して整備充実を図る必要があります。
 すでにトラックフェリーや車の輸出を中心に大きく伸びていることから、今後は完成したコンテナターミナルを積極的に使って、周辺地域の企業などの利便性を向上していくよう努力します。

【エコポート】〜エコ(環境)に配慮したポート(港)へチャレンジ〜
 1950キロワット(日本最大級)の風力発電機が設置されました。
今月末には「名称」が決まり、運転は3月末に始まります。
 御前崎港のシンボルタワーとして、さらに港の電力を自然エネルギーでまかなうエコポートとして注目を集めています。

【テロ対策】
 アメリカのテロ対策が強化されました。そのためアメリカの港に寄港する場合、積出港の保安対策がしてないと入港を拒否されます。
SOLAS条約に基づく措置ですが、港湾施設周辺がバリケードで囲まれて一般の方が入れなくなります。つりの方には「反対!」と言われそうですが、ご協力ください。
地震対策は大丈夫ですか

【家の倒壊を防ぐ】
 静岡県ではプロジェクト「TOUKAI―O」作戦を実施しています。
耐震基準前に立てられた住宅が地震で倒壊しないように県が補助金を出して補強しようと言うものが、利用者が予定数に達しません。
「申請が面倒だ」 「わずかしかお金が出ない」
こんな声が聞こえてきます。
 そこで、来年度から助成対象を拡大します。
設計士さんに診断してもらって(無料です)耐震評点がでます。今まではこれが0.7未満が対象でしたが、1.0未満と基準を緩めます。さらに、お年よりへの助成金額を20万円アップします。


【家具の転倒防止】
家の耐震補強工事には時間とお金がかかります。
阪神淡路大震災の時、家具の転倒で死傷した方が大変多数いました。とにかく「まず自分の命」です。
すでに県内の13市町で「家具転倒防止対策」に自治体の事業としてなんらかの方法で取り組んでいますが、御前崎町では、消防団と職工組合の大工さんがこの事業に立ち上がりました。金具は、個人負担ですが取り付けは大工さんがボランティアでやってくれます。ボランティアは県下初の試みで、「地域の人を守りたい」という気持ちがうれしいです。

【家具取り付け参考事例】
 
念願の港橋、4月下旬に完成へ!

 前回もお伝えしましたが、橋げたも架かって後は取り付け道路の工事を残すのみとなりました。
 ご不便をかけましたが、4月の下旬には「渡り初め」をやって、通行できるようになります。

【右岸から上流を】

国道150号線バイパスと遺跡調査 
【須々木の高架橋が設置】
 国道150号線の須々木〜大沢区間が急ピッチで工事が進んでいます。
 地頭方の乗り入れ口には「平成18年に国道473号と接続します」と県の宣言看板が出ています。

【右岸から上流を】

【遺跡調査】
 ところで問題は大沢地区での遺跡調査です。かなり大掛かりな調査になってきました。西暦500年ごろの古墳時代ということです。
 県の土木事務所の予算で、相良町教育委員会が発掘調査を行っていて、平成18年3月まで調査が行われます。
 通常は調査後、建設工事に入りますが、「歴史上大変価値ある遺跡」なら保存ということもあるそうです。
静岡空港も今年は正念場です!
  【交流時代へ向けて期待】
 昨年遅れから、成田空港や関西空港からリージョナルジェット乗り入れの話がきています中国や東南アジアからの空港需要があり、それへの対応です。もちろん静岡空港から直接アジアとの空路開拓も可能性が出てきています。

 【上空から遠方に富士山を】

【国の再評価と用地取得は】
 県の再評価は終わって、3月末までと言われている国土交通省の審査を待っている状況です。
問題はないと思っていますが、政治的な面があるので予断は許せません。
 その後の土地収用に関しても、国の審議会の了解を得なければならず「用地取得の時期によって開港時期は変わる」(知事)と言うように不確定な部分がかなりあります。今年の夏ごろまでが正念場になります。


相良海岸初日の出海上パレード!
景気やイラク情勢など不安や心配事が多い年明けです。
初日の出は久しぶりに素晴らしいものでした。大漁旗をなびかせて太陽を受けて走る漁船に「今年はいい年になるぞ!」そんな予感がしました。
---編集後記トピックス---

★ 俳優の加藤剛さんは御前崎の出身です。映画で演じた「伊能忠敬」を通じて、郷土を愛すること、健康と生きがいをいくつになって持ち続けること、親子の絆などを伝えてくれました。今の日本に欠けている「力」を取り戻すために伊能プロジェクトが始まります。私も応援団です。
★ 昨年、国で健康増進法が成立しました。その中には「タバコの受動喫煙防止」が謳われています。タバコを吸う人の健康被害は当然心配ですが、吸わない人が他人の煙で苦しまないような対策が必要です。
学校や病院など公共での禁煙対策にご理解を!

●県の予算や行財政改革についてご説明やご意見を伺います。
ご希望がありましたらどこへでも出かけていきますのでご連絡ください。

連絡は 0548-58-0772  (F) 58-1655
eメール:nishiha@po.across.or.jp 

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私の毎日の行動はホームページに掲載されています。そちらも見てください。

http://www.nishihara-shigeki.net