マニフェスト 西原しげき紹介 8つの約束 一言コラム かわら版 レポート メールマガジン

第33号 【3つの過疎】平成15年5月27日刊
西原茂樹のメールマガジン================================================= 
  
             ★☆ 3つの過疎  ☆★
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                        平成15年5月27日(火)
 目次
 
   □ 3つの過疎 
   □ 三身一体とは?
   □ 吉田町で鮎の養殖?
   □ 御前崎風力発電所
  
 
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 朝から雨降りです。
 遠くから工場のラジオ体操の音楽が聞こえてきます。
 わたしもそろそろ活動開始です。
 
 地元の会合が朝から続きます。
 午後は、JAハイナンの総会です。
 お茶をはじめとした農協の経営状況などを出席して教えてもらいます。
 
 明日は県庁で一日打ち合わせや地元の陳情などをこなします。
 あさっては、修善寺工業や沼津市立高校を視察します。
 
 7月議会で、一般質問をすることが決まりました。
 いくつかのテーマを考えてありますが、このメルマガで取り上げてきた疑問をぶっつ
 けていこうと思っています。
 
 そして「提案」も忘れないでいこうと思っています。
 正式な日程が決まりましたらお知らせしますので久々の(一年間は議長役でしたのでで
 きませんでした)質問を傍聴に来てください。
 
 副議長が終わりましたので、いくつかのテーマに真剣に取り組もうと考えています。
 医療と保険・子育て支援・磯やけと海洋環境保護・情報関係・観光産業・試験研究機
 関の課題・公園の活用などなどあげて行ったらきりがありません。
 地元の合併問題も最終段階ですので、守備範囲内で積極的にかかわっていきます。
 
 とにかく情報が「正確」で「広範に」伝わることが必要です。
 
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 デイリー「ひとくちコラム」
 http://www.nishihara-shigeki.net/1_colum.html
 ひとくちコラムは毎日更新しています。
 是非ご覧になってご意見をお寄せください。
  
 静岡県公立高等学校PTA連絡協議会
 http://www.hs-pta-shizuoka.net/report.html
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 □ 3つの過疎       目次に戻る
 
 最近の会合で話しています。
 3つの過疎とは、医療の過疎、法の過疎、そして教育の過疎です。
 
 ★ 医療の過疎
 
 このところのメルマガで訴えています。
 http://www.nishihara-shigeki.net/2_mag_vol32.html#sanfujin
 産婦人科がなくなってしまうこと。
 介護保険制度が始まって、デイサービスから特養、老健、療養型からケアハウスまで
 介護バブルです。
 
 少し失礼な表現ですが、介護保険においては過疎は解消されています。
 しかし、浜岡病院や榛原病院で産婦人科がなくなったり、菊川病院で脳外科がなくな
 るとか言う話を聞きます。
 他の診療科目においても、近隣の総合病院では危機的な状況が出てきそうだと言う話
 も伺いました。
 
 お医者さんが都会思考だとか、儲からない産婦人科や小児科にはなりてがいないとか
 聞きます。
 行政の怠慢だなどと言っている方もいます。
 
 しかし現実として「医療過疎」は進んでいます。
 ★ 法の過疎
 
 相良の法務局登記所がなくなりました。
 すでに建物も解体されて更地になっています。
 吉田の登記所もなくなりました。
 
 島田に集約されました。
 一昨年の夏には森山法務大臣に大陳情団を組んでお願いに行きました。
 登記所の存続は「一年の延長措置」というお体裁の配慮で切り捨てられてしままいし
 た。
 
 IT革命で電子政府が実現して、「過疎地域も不便さがなくなる」なんて言っています。
 トンでもありません。
 IT化はすごい勢いで「過疎化を増進しています」
 
 ADSLだ!やれ8メガだ!とか12メガ!と言って普及しています。
 しかし、本来過疎対策ではじめたADSLも過疎地域だけが導入できません。
 相良萩間、榛原勝俣、そして山間地。
 
 登記所が近くにあったのにくらべて30分や1時間は余分に手間隙がかかります。
 電子化されて便利になったかと言うと、そうでもないようです。
 法律相談や身近な民事事件も含めて「相談窓口」も設置されない状況で、法の過疎も進
 んでいます。
 ★ 教育の過疎
 
 榛原高校は進学校であり、榛原郡の教育的なシンボルとして存在します。
 榛原中学の時代から多くの逸材を輩出しています。
 
 その榛原高校の普通科や理数科で定員割れがおこっていました。
 ここ数年の傾向です。
 
 進学塾では、「藤枝東へ行け」「島田高校へ!」と進めます。
 そして島田や藤枝の私学は「通学バス」を始めて榛南の子供たちを集めていきます。
 確かに、少子化で子供の数も減っていることは事実ですが、定員割れは教育過疎が現
 実となっている証拠です。
 
 しばらく榛原高校から東京大学や京都大学へ進学していません。
 別に有名大学進学がすべてではありません。
 しかし、少なくても目安の大きなひとつです。
 ★ 過疎に対抗できるものは
 
 教育過疎の件で、榛原高校はPTAが主体となって画期的なことを始めました。
 前回お話しましたスクールバスです。
 http://www.nishihara-shigeki.net/2_mag_vol32.html#school
 
 税金を投入せずに、地元のPTAと後援会と同窓会の力で互助会を設置したこと。
 はじめたスクールバスの利用料金が、以前の定期バスよりかなり安いこと。
 そして何よりも、定員割れがなくなったことや、遠距離から生徒が来るようになった
 ことなど計り知れない効果があります。
 
 「自助努力」・・・これがなければいけません。
 そしてこの努力する人や団体を応援する「地域」があり「人」がいることです。
 
 医療の過疎も、法の過疎の、もっと言えば、産業や雇用そして観光や文化スポーツま
 で含めて自助努力です。
 そしてそれを応援するのが求心力なる「存在感のある街」です。
 存在感のある町になるために「合併」が起爆剤になるべきです。
 
 もちろん後ろ向きな「市町村交付税」や「合併特例債」のゲットもあります。
 しかし、若者が集まってくる、住んでくれるような求心力のある街になるためには、
 榛原高校の試みはヒントです。
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 □  三位一体とは?       目次に戻る
 
 ★ 合併で苦しんでいる市町村を見てほしい!
 
 今まで慣れ親しんだ町や市が苦しんでいる。
 正確には、町民や市民が悩んでいる。
 「どことどこが合併する」
 「あそこと一緒になりたい!」
 「こことはいやだ!」
 
 なぜ合併なのか。
 市町村交付税がなくなった!
 国庫補助金が出せなくなった。
 だから、効率的な行政運営のために合併をしろ!
 
 合併しなかったら「市町村交付税を出さないぞ!」
 合併したら「今までどおり交付税も出そう!特例債もだそう!」
 
 だからと言っては何だけれど、「町をどうして行く」とか「将来の地域全体の構想
 は!」
 などと言うことがあまり表に出てきていない。
 どこと合併か。条件は?名前は?役場は?が主な争点だ。
 選挙の争点となって、当選や落選の後遺症は今も続いているところがある。
 
 この責任は国にもある。
 
 ★ 財政が厳しいから合併?
 
 確かに財政力指数が悪いとか良いとかが問題になっている。
 国が厳しいから、地方に回す分を減らそうと言うが、問題は「地方への税財源委譲」
 を忘れている。
 
 地方分権で「地方のことは地方でやってくれ!」
 といっておきながら、地方に回すお金をケチっていたら自立などできっこない。
 せっかく自立して「特色ある地域として」がんばろうとしているのに「大型合併」で
 は特色もなくなってしまう。
 
 財政が厳しいからこそ、小泉さんが言うところの「三位一体」(市町村交付税と国庫
 補助金の削減。その代わり税財源の地方への委譲)を実現してほしい。
 それが合併の条件だ!
 わたしが叫んでもどうしようもない。
 
 石川知事はじめ全国の自治体で立ち上がっている。
 県議会でも、意見を上げる。
 地方議会でも、これだけははずせない。
 国会議員の皆さんの力が試される。
 ★ 合併の先にあるものは?
 
 急いで合併してその先にあるものは?
 創造してみても浮かんでこない。
 楽しいことはでてこない。
 
 子供の数が減っている。
 高齢化は進んで、介護保険はますます制度が大きくなる。
 団塊の世代が年金生活に入ったらどうなるんだろう?
 
 国は見てくれっこない!
 これだけははっきりしている。
 
 明治時代から戦後の復興発展時期までは中央統制でよかった。
 しかし、財政難の中で政府、官僚にはもはや地方を抱えてやってくれるゆとりも自信
 もない。
 
 これから地方の多様な個性が花開く時代。
 振り返って考えれば「江戸時代」に戻って考えれば良いのかもしれない。
 
 がんばりようによっては、平成の分権自治の国に生まれ変われるかもしれない。
 そんな風に「合併」を考えて見たいが。
 
 三位一体は国の責任でやるべきだ!小泉さん頼みますよ!
 
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 □ 吉田町で鮎の養殖?       目次に戻る
 
 一年ほど前から数回訪問しています。
 以前は鰻をやっていましたが、鮎をはじめて5年の松本さん。
 http://www2.tokai.or.jp/yamaka-ayu/
 
 鮎の養殖なんて川の上流でと思っていました。
 
 ところがなんと吉田町のうなぎの養鰻池の跡でやっています。
 「大井川の伏流水を使うから良いんだろう」
 ぐらいに思っていました。
 
 ところが話を数回聞くうちにびっくりです。
 「養殖の常識は非常識!」
 全国の養殖は鮎や鰻に限らず病気対策のためにたくさんの薬を使っています。
 抗生物質が使われていてその影響が心配されています。
 
 原価の数十パーセントが薬代だそうです。
 それでも死んでしまって養殖業者は大変です。
 「そんなことよりも日本の食料自給率を考えればと寝ても寝れません!」とはコンサル
 タンツの増田さん。
 
 ★ 画期的な水槽
 
 熱心にわたしに何度も説明してくれました。
 魚が酸素をちゃんと取れるかどうか!それがすべてのポイントです。
 今までの水槽では、酸素の過不足が生じてしまい、病気になる。だから薬を使う。
 薬の使いすぎが良いはずない。人間にもよくないし、魚ももっと弱くなってしまう。
 
 そこで水槽の構造を変えました。
 水処理の専門家のわたしにとっても伺って「コロンブスの卵」でした。
 良く理解できます。
 
 面白いと感じて理論的に調べてもらうために県の試験場の皆さんにも見てもらいまし
 た。
 そうこうする内に国でも学術的に認められて一気に広まりそうな気配です。
 
 養殖は専門業者でないとできっこない。
 ところが松本さんの奥さんは「簡単で素人でもこれならできますよ!」笑って答えてく
 れた。
 
 ★ 研究予算を無駄に使わない!
 
 そのとおりですが、ムダかムダでないか難しいところです。
 とかく研究者は、自分の研究に一生懸命になるが、それが本当にためになっているか。
 特に税金でやっている研究は、それが重要だ。
 
 生産者と密接な連携がとれて研究がなされいるか。
 大学の先生や役所の研究者は「自腹を切っていない!」厳しい言い方だがそのとおり
 だ。
 企業研究者はすぐ評価される。「売れるか売れないか、会社の利益に将来役立つかだ」
 
 しかし役所は違う。一企業のためではないからそれはそれでかまわない。
 しかし、研究の使命や命題は明確であってほしい。
 だからこそ「評価」が誰がするか公表も含めて大切だ。
 
 「西原さん、研究もリーダーシップをとるあなた方の責任はとっても大きいです
 よ!」増田さんは厳しい。
 これに限らず、県の研究予算を、あるいは研究に関する姿勢を調べてみたい。
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 □ 御前崎風力発電所       目次に戻る
       
 御前崎町民風力発電所がスタートします。
 今度は来年御前崎市がスタートするのにあわせて「御前崎市民風力発電所」になるよう
 です。
 昨年の計画を基本的には踏襲していますが、若干違います。
 
 以下パンフレットを見ながら概要を簡単に紹介します。
 
 ★ 規模は
 
 高さ62メートルで風車直径が72メートルです。
 1500kw.で年間320万kw.h(設備利用率24パーセント)を予定しています。
 家庭で言うと900世帯分です。(1世帯3600kwhとして)
 
 設置場所は御前崎町の神子です。
 浜岡町との堺で民有地です。
 地元説明は継続中です。
 
 CO2削減は?
 年間で1,193トンの削減になります。
 風力発電の効果はここにあります。
 中部電力さんに17年間、1キロワット当たり11.20円で購入してもらいます。
 
 事業費は3億4千万かかるそうです。
 財源の1億円は新エネルギー財団からで、後は御前崎や浜岡、静岡県初め全国の市民フ
 ァンド。
 この市民ファンドの仕組みがユニークと言うか複雑ですが。ただし実績は北海道の浜
 頓別であります。
 
 ★ 事業者は NPO
 
 クリーンエネルギーフォーラムしずおかとしてNPOが事業者となります。
 4月20日に御前崎で発足しました。(認証は7月見込み、理事長 清水俊男 氏)
 地元の方も理事として参加しています。ちなみにわたしも会員となっています。
 ★ 営業者がクリーンエネルギーネットワーク 有限会社
 
 少し複雑なところがあります。
 説明は案内パンフレットがまもなく出てきますのでご覧になってください。
 
 2億から3億を集めるわけですから大変です。
 一口75,000〜85,000で、口数が予想で3,200口。
 個人で30口以内、団体企業で3〜90口までとなっています。
 出資者と会社が匿名組合契約を締結します。
 
 返済は、3年据え置きで4年目から13年で返済します。予定配当は、年1〜2パーセント
 です。
 銀行よりずっと良いです。
 募集は、国の補助(新エネルギー財団の1億円)が決まったところで、9月に御前崎町と
 浜岡町民優先で開始して、10月が静岡県、11月が全国となるそうです。
 ★ 風トピア計画順調
 
 今紹介した以外に、白羽の海岸でもう一基の計画があります。
 そして御前崎の西埠頭に来年設置の1900キロワットがあります。
 こちらは県が設置主体です。
 御前崎港の埠頭の電気を賄おうと言う計画です。
 
 官民あげて「御前崎を風の町」に!
 遠州灘にはメタンハイドレードもあります。
 原発があるからこそ「エネルギーの可能性に挑戦」する町としてこれからもがんばって
 ほしいです。
 
 風力発電のお問い合わせは
 http://www4.ocn.ne.jp/~cef/
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      [e-mail] nishiha@po.across.or.jp
      [URL]   http://www.nishihara-shigeki.net
                    
  
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