マニフェスト 西原しげき紹介 8つの約束 一言コラム かわら版 レポート メールマガジン
第67号  【今年1年ありがとうございました】  平成16年12月27日刊
西原茂樹のメールマガジン=================================================
 
  
  
         ★☆ 今年1年ありがとうございました ☆★
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                          平成16年12月27日(月)
 
 月明かりがとってもきれいだ。
 今朝は早く起きて書いている。
 中学校1年の次男が3時起床で今頃高草山の山頂を目指している。
 焼津青少年の家での研修に参加して今日が最終日だ。
 合わせたわけではないが、私も年賀状の仕上げとかやることに事欠かないので早く起
 きた。
 
 今年最後のメルマガとなる。
 一年お付き合いしていただいた読者の皆様にはありがとうございました。
 月に2回思い出すテーマで特に準備もなく書いてきた。
 したがってかなり精度の低いものもあったと思う。
 
 ネタは日々書いている一言コラムと、その場でインターネットで検索して補足したネタ。
 所詮人間の頭はその程度(もちろん私のであるが)と思って開き直っている。
 「西原さん、よくそんな文章書く時間がありますね?」と聞かれるが、かしこまらない
 から書ける。
 来年も続けますのでよろしくお願いします。
 
 ★災い
 
 地震・台風・火事・親父なんて言葉がある。
 親父以外は、いやなものだが、とにかく今年は大変だった。
 台風の被害にあわれた方々は、まだ復旧作業が残っている方が多い。
 あらためてお見舞いを申し上げます。
 
 こんな台風が多くなったのは温暖化のせいだろうか。
 「今にかつおが日本海でたくさん取れるようになる」かつお漁の方から聞いた。
 「海岸の潮位が平均25センチ高い。海岸の仕事ができないよ」地元の土木業者の声だ。
 
 磯焼けも依然厳しい。
 砂浜も侵食が進んでいる。
 今年は台風の被害に苦しめられた。
 
 中越地震の被災地に容赦なく雪が降ってきた。
 最近テレビで見ることが少なくなったが、復旧は進んでいないように聞く。
 教訓はたくさんあった。
 
 来年は「災」なんて言葉をもらわない年にしたい。
 でもいくら期待しても何が起こるかわからない。
 常に災害に備えて行きたい。
 
 ★合併
 
 合併でにぎわった1年だった。
 静岡県が大きく変わる。
 静岡市は4月に71万人の政令市になり、浜松市も7月に合併して79万人、2年後には
 政令市を目指す。
 
 その間に挟まれた地域は9市5町で90万人。
 わたしの住む相良町は榛原町と合併して5万人の市になる。
 
 国を挙げて取り組んだ平成の大合併はこうして第一幕を終わる。
 夢と希望を与えるべき合併は県民に不安や悩みや諦めをもたらした面がたくさんある。
 国の財政破綻を地方がともに分かち合うのであれば、もっと丁寧で責任を持った進め
 方があったと思うが。
 
 しかし、「たら、れば」は言わないことにしょう。
 団塊の世代が退職期を向かえ年金や介護・医療費はさらに大きく若年世代の負担とな
 っていく。
 県も市も徹底した行財政改革や効率の良い広域連携しかないはずだ。
 
 県民・市民にとって行財政改革と市民参画は合併後のキーワードだ。
 その際必要なのは、わかりやすい説明とトップの決断しかない。
 そして、行政・議会・市民が信頼しあうことだが・・・。
 
 ★不祥事
 
 書かないつもりだったが、年末会合を回っていて厳しい指摘が相次ぐので一言触れる。
 「ボーナスを見たら社会保険などかなり余計取られた!」
 税金が上がって懐へ入るお金が減っている。
 
 にもかかわらず税金を不正に使っていた。
 「処分が甘い!」
 「知事は何回責任をとればいいんだ!」
 「議会も同罪だ!」
 弁解はしたくないが、情けない。
 
 それは多くの県の職員も同じ気持ちだろう。
 今のことではない!しかしそれは通じない。
 きちっと責任を明確な形で示せなかった。
 
 責任をとっても、また出てきた。
 じゃあ、前の責任をとったはなんなのか?と言うことになってしまう。
 今度は、本当に最後にしてほしい。
 
 とにかく信頼回復の道は厳しいが、その道を進むしかない。
 信頼が作れなければどんな政策も地に付かない。
 
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 ■原子燃料サイクルの現状と課題
 〜六ヶ所村核燃料サイクル施設見学〜    
 http://www.nishihara-shigeki.net/4_report_2004_1118.html
 核燃料税が7%から10%になります。
 原発の現状を廃棄物処理の面から考えて見ました。
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 目  次
 □ こども病院へ
 □ 原発事故の確率について
 □ 助け合いNPO
 □ 学力の低下
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 デイリー「ひとくちコラム」
 http://www.nishihara-shigeki.net/1_colum.html
 
 ひとくちコラムは毎日更新しています。
 是非ご覧になってご意見をお寄せください。
 
 静岡県公立高等学校PTA連絡協議会
 http://www.hs-pta-shizuoka.net/report.html
 
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 □ こども病院へ
 
 県立こども病院へ。
 久しぶりの訪問だ。
 横田院長がお出迎え案内してくれた。
 
 ★平成7年厚生委員長の時
 
 平成7年の時に厚生委員長をやった。
 当時もその後も自民党で厚生委員長をやったのは私だけだと思う。
 そのときに二つの大きな思い出がある。
 一つは、がんセンターの建設構想策定にかかわったことと、これから書くこども病院
 のことだ。
 
 当時の院長は北条先生で横田先生が副院長だった。
 厚生委員会の視察でこども病院を選んだ。
 確か6月か7月で初夏だった。
 
 迎えてくれた北条院長の言葉も印象だった。
 「命を救うのは私たち医師です。でも救ったあとの長い人生を支援する療育環境は議
 員の皆さんがもっとしっかりやってください!」
 その言葉は今もそのまま響く。
 
 ★心臓外科
 
 そして最も印象だったのが当時副院長であった横田先生の行動だった。
 私たち議員の視察団を手術室の横のICUみたいな部屋に案内した。
 「これが亡くなったこどもたちの心臓です!」
 
 ホワイトボードに次々と張り出される小さな心臓の写真。
 「手術室がもう一つあれば、この命がもっと助かりました!」
 横では小さな保育器に入った産まれたばかりで手術を待つ子供たちが。
 
 私たちはすぐに委員会で手術室の設計の予算を承認した。
 やがて完成した手術室の稼動で、今まで年間200しかできなかった心臓手術が現在
 280できると言う。
 そして現在建設中の外科病棟が完成する平成19年からは「300を越す手術ができま
 す」(横田院長)
 これは福岡こども病院についで日本で2番目になる。
 
 ★外科病棟
 
 こども病院はすでに30年近く立つ。
 古くなってきた。あちこちで傷みも目立つ。
 そこで外科病棟の建設が始まっている。
 
 そして周産期医療も始まる。
 今までは、ハイリスクなお産がある場合には、こども病院の医師がお産に立ち会い、
 すぐに専用救急車でこども病院に運んで手術した。
 
 しかし、これからはこども病院で産んですぐ手術ができる体制になる。
 こども病院に産婦人科が配置される。
 なぜ今まで産婦人科医がいなかったのか、それが不思議だ。
 でも良かった。
 
 平成19年4月外科病棟が完成する。
 心臓病なども含めて病床数が現在の200床から243床になる。
 
 ★療育環境の整備
 
 視察時は午前中。
 保育士さんがこどもたちと折り紙でサンタさんなどを作っている最中だった。
 知り合いのお子さんも先日手術をしたが元気に紙を切って雪ダルマを作っていた。
 
 「障害の度合い、年齢の違い、さまざまな条件の子供が一緒に遊ぶことがとっても良
 い」
 「病院ができたときからいます!」という保育士さんが言う。
 最近この分野も増強したと言う。
 
 「今度外科病棟ができると看護と保育を分けます」担当の看護士が言う。
 現状では、看護しながら保育をもするので大変だ。
 もちろんその精神は同じだろうが、スタッフの負担と患者へのトータルケアを考えれ
 ば分けて強化!が理想だろう。
 
 さらに遅れの目立つ分野がカウンセリング。
 患者の立場に立ったカウンセリングやMSW(メディカルソーシャルワーカー)の存在も
 重要だ。
 さらに先ほどの保育士の充実も重要だ。
 
 ★マンパワーに尽きる
 
 横田院長はまもなく定年退職になるそうだ。
 普通ではとうに退職している年齢だが(失礼)元気だ。
 長い間ありがとうございました。
 
 京都大学医学部で「こども心臓外科」(と言う分野があるかどうか聞きそびれたが)分
 野はここが登竜門だ。
 手術をたくさんすることによって医療の質と信頼が維持向上する。
 それが師から弟子に受け継がれても行く。
 
 私が「横田学校って感じですね!」と向ける。
 「医局で決めることですがそうかもしれません」
 こども病院を離れる彼の後には信頼するスタッフ陣が控える。心配はないという。
 
 医療の質は人で決まる。
 横田院長と話していて、そのほかの医師や看護士さんを見ていて感じた。
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 □ 原発事故の確率について
 
 ★原発耐震性の毎日新聞記事
 
 11月22日に毎日新聞の一面に「原発耐震性1000倍の差」と報じる記事がでた。
 その後の報道はあまりないように記憶するが気になるので少し調べてみた。
 
 報告書は独立行政法人原子力安全基盤機構から平成15年の9月に発表されている。
 原子力安全保安院からの委託を受けて、原発が地震に対してどのくらい安全かを「確
 率」で評価する研究の過程で発表された。
 
 報告書では「確率論的手法を用いた設計用地震振動の作成手法の整備に関する事業」と
 題されている。
 3つの原発をモデルに、40年の間に「地震で冷却装置が一切動かなくなって、炉心が
 損傷する(メルトダウンの可能性)」の確率試算だ。
 
 その結果、モデル1で0.0017%、モデル2で0.45%、モデル3で2.4%になった。
 40年でこうなので1年の確率で行くと、モデル3では0.06%になる。
 モデル3が、浜岡原発だと言うのである。(地盤状況のデータから)
 
 さらにIAEAの要請基準として「安全性の確率論的評価」設定を記載している。
 それによると欧米ではこの評価方法の導入が進んでいると言う。
 IAEAは「新設炉で0.001%以下、既設炉で0.01%以下となるよう」各国に基準設定する
 よう推奨している。
 したがってモデル3は0.06%だから基準よりも高いと言うわけだ。
 
 ★判断
 
 機構は11月22日と25日のネット上のコメントで「地盤の選定の3候補は特定だ
 が、プラントは個別ではなくて標準的なもの」としている。
 さらに「個別プラントのデータを用いたものではないので、この結果を用いて個別地
 点の耐震安全性を議論することは適当ではない」としている。
 
 またこの手法についても22日には「我が国では、現在、日本原子力学会において統
 一的な考え方を調査・検討中」とし、さらに25日には「当機構としては、この手法
 を活用するのは時期尚早であり、中長期的な課題と認識」としている。
 この報道のリアクションが意外と大きかったことが推測される。
 
 さらに電力・国保安院などへの配慮から「電力会社の耐震安全性を確率論的に評価し
 た試算結果が報告されたことについては、当機構としても承知していますが、その具
 体な内容については承知していない」として、さらに「確率論的手法により耐震安全
 性の評価を行うことについて、我が国では、統一的な考え方は定まっておらず、現
 在、日本原子力学会で調査検討中」と発表しています。
 
 「一つの試算に過ぎない」(機構)と言うが、地元に住む私たちにとっては衝撃は大き
 い。
 新聞報道が発する報道はそれが正しい正しくないにしろ「不安が心に残る」
 先日のアルカリ骨材もそうだ。
 
 阪神淡路大震災で壊れた橋脚と一緒に「原発も」と出されれば一気に不安が募る。
 今回も同じだ。
 心配はこの間の件よりも大きい。
 
 ★要望
 
 先日相良町議会で意見書が出た。
 原発の不安と地域間格差の是正だ。
 周辺地域は常に不安との向かい合わせだ。
 
 そこで、今回の「確率論的手法」について説明がほしい。
 私としては中部電力に要請している。
 こちらの時間の都合でまだ実現していないが、電力側の考え方、国や世界の趨勢を知
 っておきたい。
 
 確率論的な手法がどの程度確立されているのか。
 さらに電力側のこの分野での研究結果もあれば示してほしい。
 機構は、評価のしあいを避けているが、それは本来おかしい。
 機構の委託先である安全・保安院が積極的に説明をすべきだと考える。
 
 「個別のことではない」と言わないでほしい。
 私たちが知りたいのは「個別のこと」なのである。
 浜岡原発の不安や不信は些細なことでも解明・払拭したい。
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 □ 助け合いNPO
 
 前回NPOタウンミーティングについて書いた。
 その際、最後に発言した福祉関係の方が「私はNPOを貫く!社会福祉法人にしない」と
 言った言葉が気になった。
 話を聞きたいと連絡すると「見に来て!」と言われた。
 そこで、静岡県で一番大きいNPOを訪問することになった。
 
 NPO法人生き活きネットワークがそれだ。
 介護支援・育児支援・家事支援・カウンセリング・バリアフリー対策、各種研修会が
 業務項目としてある。
 杉本彰子さんが理事長をやっている。
 県庁の裏、静校の横に、安東地区の閑静な住宅街に事務所がある。
 
 しかし施設は閑静とは言いがたい。
 自宅の事務所はつぎはぎでプレハブが併設する。
 机や電話パソコンとスタッフが詰まっている事務所はさながら選挙事務所だ。
 
 わずか1時間少しの間に次から次へと携帯が鳴りスタッフからの問い合わせが相次ぐ。
 話は機関銃のように早い。(表現が悪いかな?)
 
 子供から高齢者や障害者まで、誰でも「助けてほしい」人と「ぜひ力になりたい」人
 とを 結んでいる。
 「犬の散歩や猫の世話、電球の取替えや大工さんまで」何でもやるんです。
 ご自身の経験から24時間365日「より良い生活環境を整える相互扶助」を精神に
 100人近いスタッフが活躍する。
 
 ★不平等でいいじゃない!
 
 興味を持った「社会福祉法人にならない」意味はこうだ。
 このNPOにはさまざまな救急相談が入る。
 「子供が熱出した!でも会社は休めない」
 「おばあちゃんの様態が急変した。でも介護認定はまだ」
 
 役所や社会福祉法人だと枠の中に納まっている対応はできる。
 でも急な対応はできないケースがたくさんある。
 どこへ相談したらいいかわからないものもある。
 「ここの施設では受け入れできません」社会福祉法人や行政ではそんな対応になってし
 まいがちだ。
 
 行政と民間のできないことをやっている。
 「ターミナルケアもやっているんです」すごい!
 「行政は平等でなくっちゃいけないでしょう。でも私たちは目の前のことに、行政が
 やれないことをやる。不平等ができるんです」
 刺激的な言葉だが気に入った。
 
 ★時代に求められるNPO
 
 喜楽亭にも寄ってみた。
 かなりの資金を投入して近くの民家を購入し改造した。
 お年寄りや精神障害のデイサービスなど多様なサービスを混合で提供している。
 
 夕暮れ時でクリスマスイルミネーションがきれいだ。
 こんな住宅街で良くできたな!と感じたが、それも長い実績があるからだろう。
 それともちろん理事長である杉本さんのパワーだろう。
 
 時代に求められるもの。
 それは「人と人を結ぶ能力」かもしれない。
 残念ながら、これがITに置き換えられると思っていた部分があった。
 
 コールセンターの発想につががると考えた。
 ワンストップで何でもできると思った。
 しかし、そうではない。
 処理はITでいくらでも効率よくできるが、暖かい心を持った「人」がいなければでき
 ない。
 こんなNPOがたくさんできるといいな!そう感じた。
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 □ 学力の低下
 
 ★学力低下論争(OECD調査)
 
 経済協力開発機構(OECD)の国際学習到達度調査の結果が公表された。
 世界41か国・地域の15歳の生徒を対象に、知識や技能を実生活上どれだけ生かせるか
 を見る調査だ。
 今の学習指導要領が、「生きる力」として重視している学力にあたる。
 
 前回2000年調査で1位、2位だった数学、科学は、今回の2003年調査でそれぞれ6位、
 2 位だった。
 数学の順位低下が気になる。
 
 これに対し、「読解力」の順位は、前回の8位から14位になった。
 上位集団から、「OECD平均と同程度」への低落である。
 
 読解力の基本である知識、技能が身についていない、一番低いレベルの生徒の割合
 が、日本はOECD平均よりも大きい。
 逆に、最高レベルの生徒の割合が、オセアニアや欧州の主要国、韓国などに比べて小
 さい。
 
 なぜ、読解力が低下したのか。
 文科省は、子供の読書量が落ちていること、自分の意見を述べたり書いたりする授業
 が不足していることなどを挙げる。
 授業改善のための指導資料を早急に作り、教育現場には「朝の読書」の一層の拡大を
 促すという。
 本好きの子供を多く育てることは何より大切だろう。
 
 この調査で学力が最上位だった国の教育のあり方にも目を向けたい。
 フィンランドでは、教師になるには大学院卒の「修士」資格が必要で社会的地位も高
 い。
 国を挙げて読書文化も推進している。
 
 韓国では、批判もあるが、国定のカリキュラムに沿って「競争」を意識した指導が行
 われている。
 香港もそうだ。
 
 日本の生徒は、授業以外での勉強時間が週6.5時間と、OECD平均の8.9時間
 よりかなり短い。
 宿題に充てる時間は週3.8時間ほどで、主要国の中では最低レベルだ。
 
 活字に触れつつ考える。
 そうした時間の絶対量の少なさが、読解力低下に関係していないか。
 他の教科の学力にも悪い影響を及ぼしているのではないか。危機感を持って取り組む
 べき問題だ。 (読売新聞参照)
 
 ★国際教育動向調査
 
 OECDの調査に追い討ちをかけるような調査結果が出た。
 世界の中学2年と小学4年を対象にした「国際数学・理科教育動向調査」の結果が、
 国際教育到達度評価学会(IEA、本部・アムステルダム)から公表された。
 
 全体の平均得点を500点と換算すると、日本は小4の理科が95年の前回調査から
 10点下がって543点。
 中2の数学も99年の前回調査より9点、前々回の95年より11点下がって570
 点となり、いずれも学力低下の傾向が見られた。
 
 調査には、25か国・地域の小学4年と、46か国・地域の中学2年の計約34万
 1000人の児童生徒が参加。
 日本では昨年2月、小中学校計296校の計約9400人を対象に行われた。
 
 残る小4の算数と中2の理科は565点(前回567点)と552点(前回550
 点)で、ともに前回とほぼ同レベルだった。
 順位は小4の算数と理科がそれぞれ3位(前回は3位と2位)、中2の数学と理科が
 5位と6位(前回は5位と4位)。
 シンガポールがすべての部門で1位となった。 (読売新聞参照)
 
 ★基礎学力定着状況調査(全国)
 
 今年5月から6月に実施された。
 小学校3年から中学2年まで、前年度に学んだことをしっかり理解しているかが調査
 趣旨だ。
 国語・社会・算数数学・理科・英語の5教科だ。
 
 全国と静岡県の比較ができる。
 そう思ってみたが県別順位が出ていない。
 全国平均を50点として、平均から上か下かだ。
 
 平均の50点前後が多い。
 そうすると静岡県は全国で20番とか30番と言ったところか。
 この表示だと「上位」なのか「下位」なのかわからない。
 国語は全学年で50点以上だが、社会は平均を切っている学年が多い。
 
 算数も小4と小6で低い。
 びっくりしたのは理科だ。
 小学校の理科は47点台で極端に悪い。
 
 対策として「もっと理科教育に力を入れる」と教育長が議会で答弁していたような気
 がする。
 しかし、世界のレベルがわかって、日本のレベルがわかっても、静岡県がどのくらい
 の位置にあるか、もう少し競争の原理が働いても良い。
 学校ごとクラスごとに順位を出しても良いのではないか。
 
 ★評価
 
 「ゆとり教育」からいっぺんに昔の詰め込み受験競争へ戻るのか?
 そんな危惧を抱くかもしれない。
 しかしそうではない。
 
 公開はどこにも及ぶ。
 学校だけが公表しないことはない。
 スポーツは競争だ。
 学力も競争で良い。
 
 しかし、学力だけで人物評価しない!その社会が確立されているかだ。
 IT社会は、下手な勉強だけではお金を稼げないことを見せ付けている。
 「生きる力」は暗記などの詰め込み受験能力ではない。
 だが、その力がないのも困る。
 
 ★土曜授業容認
 
 昨日の静岡新聞の社説に学力問題が出ていた。
 その通りだ。
 すでに静岡県内の高校では、完全学校5日制が始まると同時に土曜日の授業を実施し
 てきた。
 形式は、PTAの主催だが、実質は意識のある校長と教師だ。
 
 教育委員会と言うか文部科学省が「土曜日の授業は認めない」と指導してきた。
 しかし、学力維持には土曜日に授業をしなければと、進学にかかわる高校は、先生も
 含めて考えた。
 静岡高校だけが考えたのではない。
 公立高校の半数近くの先生方が真剣に取り組んだ。それが、PTA主催土曜授業だった。
 
 問題は、登下校や学校内での事故だった。
 「学校管理下」では、補償が出るが、PTA主催では出ない。
 そこで、PTAの主催に対して、PTA安全振興会が保障面で支えた。
 全国PTAの損害賠償制度も支援した。
 
 静岡高校は何が違うか。
 それは、制度として「土曜日授業を学校の管理下」としたことだ。
 静岡高校だからできたのかもしれない。
 
 校長と教職員組合との話し合いも、休日の振り替えのローテーションもうまく行って
 のことだ。
 しかし、静岡高校だけがこの制度が実行できて、他の高校でできないのでは問題だ。
 PTAも親の責任として努力している。
 静岡県方式でもなんでもいい。
 県教育委員会として強いリーダーシップの発揮を期待したい。
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 来年はあと5日。
 もう来年のことを言っても「鬼は」笑わないだろう。
 いくつかお知らせしておきたい。
 
 ★遠州海岸の砂浜減少を考える
 
 12月15日に県庁で関係者が集まって協議した。
 天竜川からの砂の供給減少は、すべての海岸で大きな問題となってきた。
 それがしかも急激で顕著だ。
 
 国や県も黙った見ていたわけではない。
 さまざまな検討や対策を講じている。
 しかし、その効果を見る前に事態は進展している。
 
 そこで官民一体となった会議を立ち上げた。
 進行役を議員が担おうと努力をしている。
 2月9日には第1回目の会議とシンポジウムを相良で開催する。
 
 2回目は袋井土木事務所管内で。
 3回目は浜松土木事務所で。
 だんだん天竜川に近づく計画だ。
 詳細は第1回の主催団体となる相良町商工会から近々発表される。
 
 ★次郎長が行く
 
 おなじみ静岡県の観光大使、加藤剛さんの舞台です。
 1月3日〜23日まで、東京三越劇場で舞台公演が行われる。
 http://www6.ocn.ne.jp/~haiyuza/Pages/info2004.html
 
 加藤剛さんが清水次郎長?
 なんとなくミスキャストのようですが、静岡にはおなじみの次郎長親分です。
 加藤剛さんがどのように次郎長親分を演ずるか見物です。
 
 「静岡のことは是非PRしたい!」と言っている加藤さん。
 俳優座の古賀社長も大の静岡ファンです。
 
 加藤剛さん主演の映画「伊能忠敬〜子午線の夢〜」上映会も県内各地で行われている。
 1月23日には吉田町で上映会が行われる。
 どちらも応援してください。
 
 ★地頭方ジュニアZ30周年
 
 二人の子供がお世話になった地元の少年野球。
 30年を迎える。
 今年は30年と言う節目の年と言うことか強いチームです。
 
 子供が少なくなってきてどこの少年団も大変です。
 でも地頭方ジュニアZは心配なし。
 地域の団結の一助となっている。
 22日に祝賀会が開催される。
 おめでとうございます。
 
 ★予算
 
 1月下旬に向けて来年度予算の最終段階です。
 平成16年度の当初予算は、1兆1640億円でした。
 歳入予定が1兆1071億円で足りない569億円は基金を取り崩しました。
 
 平成17年度は平成16年と同程度の予算とすると、歳入予定が、地方交付税や国庫
 支出金のカットでさらに減って、714億円の不足です。
 これから予算を編成していくので単純にくらべられませんが、基金も底をついていま
 す。
 更なる厳しい予算編成が1月に待っています。
 
 予算について要望のある方はお早めに言ってきてください。
 今日明日は県庁です。
 来年の作業へ向けて三役で打ち合わせを。
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 最近風邪気味です。
 健康でいることが何よりです。
 皆さんも健康一番で年末年始を乗り切ってください。
 
 来年もよろしくお願いいたします。
              牧之原市堀野新田20−1
              0548-58-0772  FAX58-1655
              [e-mail] nishiha@po.across.or.jp
              [URL]   http://www.nishihara-shigeki.net
              静岡県議会 自民党役員室 054-221-2308