淡路花博雑感
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花の王国静岡推進議員連盟 | |
県議会議員(高P連会長) 西原しげき | |
神戸オリエンタルホテルの9階の宴会場では、既に兵庫県連の皆さんが待っていてくれる。 地元の北浦義久県議、県連副会長の藤本浩史神戸市議会副議長、さらに今回の淡路花博の仕掛け人である少々長い名前の「ジャパンフローラー2000日本委員会 夢の掛け橋記念事業協会副会長 国際園芸・造園博覧会 事務総長」計盛哲夫氏。 西原会長から、今回の視察の意義と神戸との交流などについて簡単な挨拶があり、続いて県連副会長の藤本氏から歓迎の挨拶。 地元の北浦県議は、本県庁OBらしく懇切丁寧な挨拶で(15分はかかる) 「これで充分わかった!」 などと、そろそろビールモードに入りかける。 その後、司会の渥美県議から 「この淡路花博で実際に運営に当たられた計盛さまから…・」 で確実に10分は伸びると覚悟する。これがまさか30分近くになろうとは思ってもいなかったが。 しかし、この話は参考になる。 要約すると以下のようにまとめられる。 4月22日にオランダから皇太子が来た際 「日本人がこんなに花が好きだとは思っていなかった。江戸時代の文献で日本人が花を好きな国民と紹介しているものがあったが、今まで信じていなかったが、これでわかった」 という事実と、ある方が、大阪花博とこことの違いについて 「大阪ではみんな上を向いていた(パビリオン)が、ここでは下を向いて歩いている。」 確かに、みんな『この花はどうして咲かすんやろ?』『花の名前は?』などと下を向いてい る。 淡路花博が好調の理由は、ここにある。 花が好き!だ。ガーデニングブームということ。 ここのコンセプトは @ 土砂採取の荒廃した跡地をよみがえらせる、自然復元事業であるということ。 A 阪神淡路大震災の震災復興事業で、経済効果も4330億円ある。 B 「美しい庭園列島」作りという国の方針に添って、淡路を花の島に変えたい。 イベントポリシーは @ランドスケープ花博 緑化 かんがい技術はイスラエルから A花博に徹しよう。パビリオンはメインの二つ以外なし。 Bコンベンション型。毎日会議や市民ガーデン・イベントなどをやる。何かを持って帰ってもらう。 特に木々は阪神淡路大震災のときに、倒れる家を支えたし、火事を並木が消し止めた。木は街を飾るだけでなく、街を支える。震災後に一軒一軒にプランターを送り生きる支えにしてもらった。アメニティーとセイフティーだ。 |
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乾杯の後は、それぞれのテーブルごとに、我が参加県会議員21名と県の職員、更には特別に加わってくれたクレマチスの渡辺さん他生産者の代表たちも盛んに交流をする。 最後の別れ際に計盛さんとお話ができた。 「静岡県さんもがんばってください。でも今度杉山さん替わられましたね。残念ですが、森さんいっしょうけんめいがんばっていますから宜しくお伝え下さい」 私が、この成功の秘訣は何ですかと聞くと。 「人と人のネットワークです。これだけの国が参加してくれたのは、AIPHじゃないんです。私と、そこの国の人のネットワークです。外務省に頼んでも、建設省や農林省も同じです。私はずっと最初から国際会議には出ています。このことではないでしょうか。静岡県さんは代表が替わられますが、森さんが英語も堪能で良いじゃないでしょうか」 そうなんだ、個人個人のネットワークがなにより。 |
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三宮の日曜日の夜は空いていた。 オリエンタルホテルから出て階段を下りていくと、タクシーが何台かまっている。 「三宮まで行ってください!」 タクシーが出てしばらくすると 「今日は日曜で三宮の飲み屋さんは休みですよ!」 とタクシーの運転手が答える。 もっと早く言ってくれと思うが、休みの日の三宮の飲み屋に行くのも何かの縁なのかと向かう。 いくつかの小路を悩みながら6人で歩いた後、 「吹上!いいね、この店!」 何がいいのかわからないが、そうだそうだの声で入る。 もっとも誰か少しあいたドア越しにのぞいて 「ここは明るいから大丈夫!」 などと、わけのわからない説明に納得して促されるように入ったわけだが。 カウンターにイスが7脚ほどの小さなスナック。 60歳ぐらいのママが一人で待っていた。 私たちは、ウイスキーの水割りと、酒が好きな渥美県議は剣菱を頼む。 「計盛さんが来るとは思っていませんでした!」 山本さんが開口一番口火を切る。 「役人だけじゃだめなんだね!」 先ほどの会場で思っていたことが一気に噴出してくる。 「淡路花博覧会は農林水産省や建設省が、全面的に応援してくれている。 でも浜松はこれらのところの動きが見えないんです。AIPHは日造協だけども、ガーデニガーデニングはすでに日造協から離れてきている。そっちも動けないんです。園芸博覧会の意味が分かっている人が、県には今、三好さん以外いないのではないんでしょうか」 厳しい指摘はどんどん出してほしいと促すと、 「大阪の花博覧会はパビリオンで集まった。先ほど説明があったように、淡路はガーデニングのブームで成功するのでしょう。でも、2004年までこれは続かないのではないのかな」 「でも逆に来年開催されるしずおか緑花祭はブームに乗れるような気がするね!」 うれしい提案に身を乗り出すと 「でも、吉田のしずおか緑花祭はだれも知らない。PRしてないからだれも知らない。もっとメディアを通してインパクトのある宣伝をするべきだ。どのくらいPRのために予算を出せるかにかかるね。別に県がやらなくても、協賛企業に応援してPRしてもらえばいい」 どうも吉田のしずおか緑花祭のキャッチフレーズは「ガーデニング」しかないような気がする。 水玉模様のブラウスに、黒いレースのベストつけたママは、少し退屈そうに私たちの議論を聞いている。 「吹上ってどうしてつけたの?」 話題を向けると 「私、鹿児島の出身で、吹上の近くなんです。それで」 阪神淡路大震災での苦労の話に花を咲かせるべきかもしれないが、再び淡路花博覧会の花を咲かせる。 「知らない人がとにかく多すぎますよ!」 生産グループといっしょになって宣伝を計っていこうと提案すると 「私たちは待っているんですよ。そう言ってくれるのを。」 緑花祭にしても園芸博覧会にしても、ほとんど役人が計画して進んでいく。 実行委員には、たくさんの民間団体の名前が構成団体として出されているのに、どうしてなのだろう。 「しずおか緑花祭は販売コーナーはできないんでしょう?」と山本さん。 私は聞きなおす。 「花を見るだけなんて面白くあるはずないでしょう。もちろん販売コーナーがあるはずですが、皆さんに相談ないんですか?」 昨日は吉田町でNPOについて話し合いが行われた。その議論の場面がよみがえってくる。どこまで行っても、消費者やエンドユーザーが見えないし、更にここでは生産者や業界まで見えてこない。 「緑花祭は期間が短いし、ガーデニングブームだし、おまけに最も花がきれいな時期ですから、宣伝さえきちっとすればきっとイベントは成功しますよ。東名を利用して、東京や名古屋からいくらでも観光バスが来れる要素充分です。」 ありがたい話だ。 「ガーデニングの『2001年総本山』なんてネーミングにして今からPRを全国にしていけばいいですよ!」 「女と子供がターゲットでしょうね!」 勢いよく入りだした「旅姿三人男」に渡辺さんがマイクを握り締めた。 「おにぎりをほしい」なんていうものがあったので、出されるがコンビニ物。 賞味期限が昨日の夜の24時となっているが、気にせずにぱくつく。結果は明日の朝だ。 |
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5月8日 結果は問題なし。 天気も日本晴れ。 会場に着くと説明が待っている。 「昨日充分に聞いた!」 などと少しいらいらしながらも、兵庫県の花生産状況や景観園芸学校の説明などに耳を傾ける。 会場内の説明についても、懇切丁寧に別の担当者から受ける。 「こんな聞いて2時間で回れるんでしょうか?」 なんとなく意地悪い質問に 「いいえ回れません」 回れるところの説明もして欲しいと頼みいざ出発。 |
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気づいたこと。 |
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やはり木陰がないと困る。お弁当を広げているが木陰が必要。 ここの水は汚い。吉田はきれいな水が売り物。 百段苑はこれはいらない。 「お墓?」 お墓の展示場にすれば良いかもしれない。 どうしてこんなコンクリートの塊を作ったんだろう。 花がかわいそうだ。 無駄なものは多い。 |
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国際会議場にしてもこれからのお荷物になるに違いなさそうだが。 会場で昼食を取りながら反省。 佐野県議から 「地元の生産者が来ているのでしっかり相談して良い静岡の緑花祭や博覧会にして欲しい!」と激励を受けて、それぞれ室長さんがたが決意やら議員への要望をして、まあ視察としては○でしょう。 5月23日には、しずおか緑花祭の実行委員会が開催される。 あと1年をきっている。がんばらなくては。 |