二通りの考え方がある。
民主党などの発想で、リベラル化していく、日本国憲法を進化させるというものがある。そして、自民党などの、国とか歴史伝統を謳った保守の方向を向いた憲法にしていく。
対立軸はここにある。
民主党が発表している「創憲案」では、現行憲法の進化である。
内容は、昔の社会党の言っていることと同じだ。
憲法草案を作っている事務局職員は社会主義協会派であることかもしれない。
現行憲法は平和憲法ではない。
「武装解除憲法」である。もしくは日本の「非軍事化憲法」である。
マッカーサーの命令で出来た憲法であることは紛れもない事実である。
基本的人権に問題がある。
憲法調査会の議論も人権集会みたいになっている。
基本的人権は国家以前と言うが本当か。
国家以前と言うが、国家がなければ人権も守れないのは、イランやアフガンやベスニアヘルツェゴビナを見ればわかる。
崇高な基本的人権という権利があっても、国家があって平和が守られなければ、人権は存在しない。国家以前の基本的人権はない・・・屁理屈だ!
話のテンポはいい。
フランス革命で基本的人権が謳われたと言うが、いくら人権宣言しても国家が自由民主主義でなければだめだ。フランス革命では、一つの村が虐殺で消えた。多くの人が殺された。60万人が死んだ。
ソ連や中国・北朝鮮も国家が問題で、基本的人権がなかった。
アメリカの憲法の前文はすごい!
まず国内の治安防衛がなければ・・それが謳われている。
国防の権利があることが謳われている。義務ではなくて権利とされていることがすごい。
だから銃の保持があるのが問題だとも思うが。
しかし日本の憲法には「国防の義務」となる根拠がない。
「公共の福祉」は非常に狭義で利害の調整ぐらいにしか解釈されていない。
ドイツ憲法でも「国家の道徳秩序のため」に個人の権利が制限される。
国家なくして個人は成立しない。
人間は個人として生まれたんじゃない!個人では生きていくことは出来ない。
自民党の憲法の中間試案はなかなか出来が良い。
しかし、多少不満もある。
それは「伝統を受け継ぐ」という気持ちが希薄である。
国家の大前提は、目に見えない人の魂が積みあがっている。先人の柱で支えられている。試案では、魂が積み重なっていることが想像されない。
大東亜戦争を終わらせるためにアメリカは無条件降伏を掲げて日本本土での戦いをする予定であった。しかし、中国の蒋介石は「そんなことをすればまだ150万人のアメリカンボーイが死ぬよ!」と忠告された。
それは、沖縄戦、硫黄島、アリューシャン列島の戦いを見れば予想された。
そこで1.原爆でたたく。2.ポツダム宣言という有条件降伏に切り替える。とした。
有条件とは、ストレートな表現ではないが、天皇制は残す(国体は日本国民の意思で決める)。そして、日本の民主主義的傾向の復活と強化をすると言うことだった。 |