マニフェスト 西原しげき紹介 8つの約束 一言コラム かわら版 レポート メールマガジン

 

 1 2 3 4 5
静岡県・浙江省友好提携20周年記念
第4回静岡県チャーター便中国訪問団Vol.4

平成14年10月27日

県議会議員 西原しげき

午前中は青島の市内観光。
ドイツの租借地であったこともあってヨーロッパの雰囲気が残る市内を観光する。

早めの昼食をとって午後の視察地である丸仲貿易のあるコウ(月へんに交)州市に向かう。
青島市の衛星市だ。一時間ほど走って、丸仲貿易の村田相談役の出迎えを受ける。
本当はここから工業団地へ向かう予定だったが、現地で待っていてくれる予定だった市長さんが用事で、市役所で歓迎してくれるという。
時間がないがせっかくのご招待なので市役所へ向かう。
車中で村田さんから話を聞く。
丸仲さんはもともと静岡市内で下駄の機械を作っていた。

庄田鉄鋼や平安コーポレーションと並んで木工機械の先導的メーカーだ。
中国には日中国交回復してから進出してきたが、93年に家具部品工場、のこぎり製造は94年から合併でやっている。天津に機械工場を作って中国国内向けに製造している。
昨年は望月社長がコウ(月へんに交)州市の名誉市民になった。
「山東省の人は性格的にいい。よく働いてくれます。それにここは青島港から一時間だしものづくりには適しています」と望月さんは穏やかに話してくれる。
自分の工場ばかりではなくて、日本の国内から出てくる企業のために輸出入から生産の手配や建設まで手伝う企業にした。ここには「日本工業園」を作ってすでに数社が操業をはじめている。進出企業は許認可や工場建設などなんの手間隙もいらない。ただ仕様どおりに建設された工場をリースするだけだ。

パトカーの先導であっというまにコウ(月へんに交)州市内に到着する。時間との勝負である。
市役所では「歓迎の大きな横断幕!」
案内された会見室で、中国式のセレモニーが行われる。
急いでいるが通訳が入るので時間が思いのほかかかる。
市長は「人口78万人1211キロ平方のわがコウ(月へんに交)州市に投資した会社はみんな大きな成長をしている。投資すればきっと成功しますよ。」と日本からの投資を盛んに促す。
私たちとすれば「日本企業の海外移転なんてとんでもない」話だが、彼らは「日本の議員が投資先を探しに来た」と見ているのではないだろうか。
「日本の経済はよくなっていますよ!だって、2002年には日本からの投資が増えていますよ!」と大きく笑って写真に収まった市長の顔は、どこか一昔前の景気のいい時代の地上げ屋かそれと仲の良い政治家に見えた。
日本からの投資が増えている意味は「日本から雇用が逃げていく」ということだ。市長さんわかってんですか!

急ぎ足で、進出企業と小ぶりの日本工業団地を見たが、その内容はともかく、ここでも「日本の元気はどこでさがせばいいか」 。
<前のページへ 次のページへ>